<<
April
| 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
20
21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
>>
銃社会の恐怖
2007.04.19 Thursday
ボリビアの首都ラ・パスの中心、大統領官邸前にあるムリリョ広場。
ブラジルの某大臣来訪を歓迎する式典で、巨大な銃を構えて辺りを睥睨するミリタリーポリスの姿に慄然とする。
続きを読む>>
迷彩服に身を包んで警備に当たるその視線にほとばしる、異様な緊張感。そこには、ボリビアという国が抱える混沌が凝縮している。
1年後、賃上げ要求を拒否された警官隊と政府軍とがこの広場で派手な銃撃戦を演じて(!)、多くの死傷者を出したという。
日米に衝撃的な事件が起きた夜、銃社会の恐ろしさを思い知る。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (6)
|
trackbacks (0)
妖しきタワーブリッジ
2007.04.17 Tuesday
倫敦らしい曇り空の下で、泥色のテムズの河面に黒い影を落とすタワーブリッジ。古色蒼然たるゴシック様式の城を見上げて、倫敦の真ん中にそびえたつあまりの“英国風”に呆然とする。
続きを読む>>
新しもの好きの日本人は、古い物を惜しげもなく取り壊して現代風のビル建ち並ぶ東京を造った。由緒因縁好きの英国人は、新しくできたものにロクなものはないと、古い建築物が多く残る倫敦を造った。
大英帝国盛んなりし100年前、大都会の真ん中にこんな風流な橋を架けてみせた倫敦人の趣味に感服する。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (0)
|
trackbacks (0)
カトマンズで世界の広さを知る
2007.04.12 Thursday
未知の世界が見たくて海を渡ったのは、ちょうど10年前。
初めて降りたった異国の町カトマンズで、世界の広さを知る。
続きを読む>>
日本の常識なんて、カトマンズでは吹き飛んでしまう。
オートリクシャーのクラクションがけたたましく鳴り響く凸凹の往来。水牛がのし歩く王宮前の大通り。旅人には絶えず物売りがつきまとい、「ハッパいらない?」と語りかける流暢な日本語に思わずふりかえる。
星は移って、東京のオフィスの窓から外を眺める日々。
そこから見える小さな世界を、毎日生きる。
それが「小さな世界」であることを忘れないように。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (2)
|
trackbacks (0)
大仏の微笑み
2007.04.10 Tuesday
微笑みの国タイが誇る世界遺産のひとつ、スコータイ遺跡公園。
厚い石壁に囲われて、まるで監獄の中にいるような大仏を見上げる。
続きを読む>>
「微笑みの国」だから、というわけでもないけれど、タイには笑った顔の仏様が多い。全身苔むしたこの大仏も、“微笑みを湛える”というより、にんまりと笑った顔。南国にいると、仏様まで陽気になってしまうのだろうか。
森閑たる古寺の、奥深く蔵したところに有難味を感じる日本の秘仏とは正反対の姿。日光が燦々と降り注ぐ青空の下で、明るく瞑想を続ける大仏に掌を合わせる。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (4)
|
trackbacks (0)
フェズの象徴
2007.04.08 Sunday
マグレブ=日没する国と称するモロッコの迷宮都市、
フェズ
。
大きく西に傾いた太陽の日を浴びて、茜色に輝く
ブー・ジュルード門
。
青い空を背に威風堂々と旅人を迎える古都のシンボルも、夕刻にはロマンチックな表情を湛える。
続きを読む>>
北アフリカで最も美しいと言われるこの門は、あの過酷な
サハラ
を越えてきた旅人や商人にとっては、豊かなオアシスの入り口だ。複雑な迷宮は、同時にこの地域有数のスーク(市場)となって、朝に夕に賑わいを見せる。
目眩がするような日射しがようやく衰えて、色褪せたモスクから祈りの声が響く夕暮れ時。再びこの門をくぐって、活気を取り戻したフェズ・エル・バリに足を踏み入れる。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (4)
|
trackbacks (0)
チョリータの背中
2007.04.05 Thursday
カラフルなショールに山高帽、三つ編みの髪という伝統の出で立ちで、高原の町を闊歩するチョリータ。もっとも南米らしいと言われるその姿を街角に見て、静かにシャッターを切る。
続きを読む>>
世界最高所にある町ポトシでは、今も先住民女性チョリータの姿を多く見かける。スペイン統治の時代から、過酷な暮らしを強いられたインディへナ。ボリビアは、南米12カ国の中でも先住民の割合が最も高い国だ。
富の山
“セロ・リコ”
で夢を喰らい続けたスペイン人は去り、銀鉱脈尽きた今、ポトシはアンデス高原にひっそりとたたずんでいる。バロック様式の教会や聖堂、コロニアルな建物には、植民地時代の面影が色濃く漂う。
静かな石畳の往来を歩く午後、前を行くチョリータの小さな背中に、先住民が忍んできた哀しい歴史を見る。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (2)
|
trackbacks (0)
大地の芸術家
2007.04.01 Sunday
自然の中に神が棲むバリの島。
ウブドから北へ5キロ、テガラランという村で、美しいライステラスに息を呑む。
続きを読む>>
緑豊かなバリ島では、1年に2回も米が穫れる。
というだけ、内陸部はのどかな田園がどこまでも広がっている。
昔ながらの農作業風景。さわやかな風が、時折緑の空気を運んでくる。
“農民は大地の芸術家だ”
幾重にも重なる美しい棚田を眺めて、いつか聞いたそんな言葉を思い出す。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (8)
|
trackbacks (0)
ハーベルバーベルの煙
2007.03.30 Friday
「花嫁の塔」
に続く、旅先でのスケッチ第2作目は、ペルシアの都イスファハンの、由緒あるチャイハネで描いた水タバコ。日本人にとっては見慣れない、中東の雰囲気がよく伝わってくる品です。
続きを読む>>
水タバコは、ペルシア語に「ハーべルバーベル」といって、庶民の代表的な嗜好品。でも、さすがにイスラムの教えが厳格に守られる国。旅の途中、女性がたしなむ光景を目にすることはありません。
タバコは普段やらないほうですが、イランを歩く途中は何度かチャイハネでこの水タバコにトライしました。注文したのは、初心者にやさしい軽めのフルーツタバコ。
ハーベルバーベルの甘い香りとともに、イランの旅の記憶がよみがえります。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (6)
|
trackbacks (0)
鉄道からインドを見る
2007.03.27 Tuesday
インドは世界有数の鉄道大国。彼の国に足を踏み入れた旅人にとって、鉄道の旅は大きな醍醐味だ。インドを訪れた者は、鉄道に乗らずしてインドを去ることはできない。
続きを読む>>
広大な亜大陸に、網の目のように張り巡らした線路網は実に6万3000キロ。駅の総数は全土に7100、1日の乗降客数は1300万人にのぼるという。
2年前の南インドの旅で、総計596キロのインドを鉄道から眺める。
出稼ぎの労働者、家族連れの旅行客、バクシーシを求める者のほか雑多な乗客がひしめく2等列車。そして、車窓から眺める農村の光景は素朴で懐かしい。
2等列車に乗って旅をする外国人は珍しいとみえて、周りのインド人の視線は絶えずこちらへ注がれる。現地人の視線に耐えるのも、南インドの旅の、ひとつの名物だ。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (2)
|
trackbacks (0)
シクロの乗り心地
2007.03.20 Tuesday
ベトナムの商業都市ホーチミンの昼下がり。散歩の途中、細い往来の木陰でうたた寝するシクロの運転手に出会う。
続きを読む>>
シクロは、古き良きアジアの面影を今に伝える、風韻のある乗り物。おびただしいバイクと車が行き交うその横を、関せず宛と流していく姿が一種哲学的だ。
しかし、そのクラシカルな風体に騙されてはいけない。一度乗ったら、ぼったくりひったくり誘拐などの犯罪に遭遇する率がすこぶる高い、危険な乗り物でもある。
緑豊かなホーチミンの街並みを優雅な旅の思い出にしたいのなら、シクロの乗り心地は想像するだけにしたほうがいい。
<<続きを隠す
旅の写真帳
|
comments (4)
|
trackbacks (0)
<<
8/11
>>
Search this site
Latest Entries
こちらは2008年以前の過去ログです。
(05/24)
来年も旅のすきまを
(12/25)
鎌田慧『日本列島を往く』
(12/19)
奇跡の勝利!
(12/07)
早明戦ウィーク
(12/03)
Comments
Trackbacks
Recommend
最後の波の音 (文春文庫)
| 山本 夏彦
オーイどこ行くの―夏彦の写真コラム
|
Categories
旅のすきま
[108]
旅の写真帳
[105]
アラビア紀行
[18]
モロッコ紀行
[17]
倫敦紀行
[15]
ベトナム紀行
[4]
奄美紀行
[9]
ふるさと
[21]
映画・読書
[35]
ブログ
[4]
コラム・雑記
[81]
ファッション
[10]
スポーツ
[15]
Archives
2009
May
(1)
2008
(86)
2007
(102)
2006
(132)
2005
(85)
2004
(42)
Links
彼の地への道すがら
Cafe de Castella〜旅とカメラとエトセトラ〜
GUGU
アジアの空と大地と
Profile
HARU
Other
Count :
Atom0.3
RSS1.0
Powered by
Serene Bach 2.20R
Template by
Cucciolo@Web