埼玉県の入間川の支流に、名栗川という小さな川があります。今年の1月1日に、隣の飯能市と合併して、今その名はありませんが、この流域には名栗村という人口2700人の小さな村がありました。「西川材」が特産で、視界の先に連なる山々には、きれいに枝打ちされた杉やヒノキの林が行儀良く並んでいます。
夏の日射しが照りつける日曜日、その名栗川に、職場の仲間とバーベキューに行ってきました。東京の近郊にもこんな場所があったかと思えるような緑に囲まれた場所で、川のせせらぎを聞きながら焼くバーベキューの味は格別。息の詰まりそうな都会から、自然を満喫しようと訪れた家族連れがたくさん来ています。
高校生の時、授業で「川で泳いだことのある者いるか?」と先生に言われて、そんなの普通だろ、と思って手を挙げたらクラスで4人だけだった、ということがありました。僕の実家のある地域は山形でも有数の豪雪地帯で、幼いときに山や川で遊ぶことは当たり前でした。山形市内の高校で水道の水が飲めなかった、というくらい水がきれいな故郷を持ったのは、幸せなことだと思っています。
故郷なら日常できる「自然体験」を、都会に住む今は、そのたびに長い道のりをわざわざ車で出かけてやっています。バーベキューに限らず、スキーをするにも、星を眺めるにも。
効率性ばかりもてはやされる昨今ですが、せめて、都会人にリフレッシュの場を提供してくれる日本中の「ふるさと」を、大切にしなければなりません。
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