インドは世界有数の鉄道大国。彼の国に足を踏み入れた旅人にとって、鉄道の旅は大きな醍醐味だ。インドを訪れた者は、鉄道に乗らずしてインドを去ることはできない。
広大な亜大陸に、網の目のように張り巡らした線路網は実に6万3000キロ。駅の総数は全土に7100、1日の乗降客数は1300万人にのぼるという。
2年前の南インドの旅で、総計596キロのインドを鉄道から眺める。
出稼ぎの労働者、家族連れの旅行客、バクシーシを求める者のほか雑多な乗客がひしめく2等列車。そして、車窓から眺める農村の光景は素朴で懐かしい。
2等列車に乗って旅をする外国人は珍しいとみえて、周りのインド人の視線は絶えずこちらへ注がれる。現地人の視線に耐えるのも、南インドの旅の、ひとつの名物だ。
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