マグレブ=日没する国と称するモロッコの迷宮都市、
フェズ。
大きく西に傾いた太陽の日を浴びて、茜色に輝く
ブー・ジュルード門。
青い空を背に威風堂々と旅人を迎える古都のシンボルも、夕刻にはロマンチックな表情を湛える。
北アフリカで最も美しいと言われるこの門は、あの過酷な
サハラを越えてきた旅人や商人にとっては、豊かなオアシスの入り口だ。複雑な迷宮は、同時にこの地域有数のスーク(市場)となって、朝に夕に賑わいを見せる。
目眩がするような日射しがようやく衰えて、色褪せたモスクから祈りの声が響く夕暮れ時。再びこの門をくぐって、活気を取り戻したフェズ・エル・バリに足を踏み入れる。
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