その昔、人々は地球を中心に天が回転していると考えた。
宇宙に思いを馳せたプラハの時計職人は、精巧な天文時計を創った。
プラハのオルロイ(Prague Orloj)は、中世の名高い天文時計のひとつ。
完成以来500年以上、王の都の真ん中で時を刻んでいる。プラネタリウムのはしりといわれる文字盤に描かれたのは、地平線上の空と、その下に隠れる黄昏と夜。
時間は、人間にとって最もままならないもののひとつ。これさえ自由になれば、好きなだけ旅をして、好きなだけ本が読めるだろう。
けれど、ままならないからこそ、旅で過ごす時間は、どれもかけがえのないものになる。
プラハの街に今日も時を告げる古時計を見上げながら、初めて王の都に立ったこの瞬間をかみしめる。
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