石の回廊をまるごとわし掴みする榕樹の根。
かつて栄華を極めた大寺院も、熱帯の自然の前には無力となる。

アンコール遺跡群の奥の院、鬱蒼とした熔樹の森の中に
ひっそりとたたずむ遺跡、タ・プローム。
ここは、文化財保護の困難さとその大切さを知ってもらうために、
あえて修復せずに据え置かれている。
苔むした寺院跡に“諸行無常”を感じたくて、
毎日たくさんの日本人が見学に来るという。
この寺に入ったとき、強いスコールが降り出した。
榕樹の森の重苦しい深緑と激しい雨音が、自然の底力を教えている。
<<続きを隠す