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『室内』の52年展で考えた

『室内』の52年展「『室内』の52年 −山本夏彦が残したもの−」と題する展示会が、中央区京橋のINAXギャラリーで開催中です。『室内』(創刊当初は『木工界』)は、希代のコラムニスト山本夏彦が、昭和30年に創刊したインテリア専門誌。昨年3月に休刊するまで52年の間、615冊が世に送り出されてきました。
何度も言いますが、僕は山本夏彦の信奉者。父祖の声を聞くような夏彦翁のコラムに、時には笑い、時には膝をうって納得し、時にはその文章のリズムに酔いしれます。

“夏彦病”が高じて、日常生活に思わぬトラブルが生じることもしばしば。

相方が「でっかいプラズマテレビがほしい!」と言えば、
夏彦節よろしく「テレビは百害あって一利なし」と答えます。

いくら、百害あって一利ないテレビに何十万円も出すことはできない、いま観ているこのテレビが映らなくなったら考えようと言っても、プイと横を向かれるくらいが関の山です。

もし自分に息子ができて文字が分かるようになったら、山本夏彦のコラムを読ませたいと、僕は思っていました。去年結婚して首尾良く子ができて、長年の想いを遂げられるかと思ったところ、それが、女の子だと知らされたのです。

『オーイどこいくの』(新潮文庫)素直で愛らしく育ってほしいと願う娘に、夏彦翁のコラムを与えていいものか。成長した娘に、ある日「この世はとかくダメとムダでしょ?」なんて言われたら、愕然とするのではないか−。『室内』の52年展で夏彦翁が語るビデオを観ても、悩みはさらに深まるばかりです。

まだ見ぬ娘を前にうろたえる憐れな親をあの世から眺めて、「アハハハ」と笑う夏彦翁の声が聞こえてきそうです。
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