<< April | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 中村さん、無事解放 | main | フェズ・エル・バリを歩く >>

問題は金じゃない

CIMG0129-p.jpg

この前、中村さん解放の記事を書きました。そうしたら翌日、ある国会議員が、救助にかかった費用は自己責任だから返すべし、と発言したという記事が。うーん、難しいですねぇ。
中村さんが拉致されたのはイランのケルマーン地方。現在、外務省の海外安全ホームページによると「退避勧告」扱いになっている。事件が起きた去年10月の時点の危険度は分かりませんが、それなりの危険度はあったはずです。

そういうエリアに立ち入って、武装集団に誘拐される。国の言うことを聞かずにそんな目に遭ったのだから、自己責任だ。救助にかかった税金を返せ、という論法です。

ひとり旅はもちろん自己責任。体調の維持、毎日の宿や移動手段の確保などは、文字通り自己責任でみなければならない。けれど、戦争地域でもない場所で、事件に巻き込まれる不運に遭遇したことは自己責任なのでしょうか?

僕も今までいろんな国を旅してきました。そのほとんどは、外務省が「十分注意してください」としている地域。そこで誘拐にでもあって、「不注意だからだ」と言われると、弱ったなという感じです。

国民の安全を守るのは国の責務。結果として海外で事件に巻き込まれて救助された人は、係わってくれた人に感謝して、自分の行為をじっくり振り返ること。そして、説明すべきことは、責任をもって説明すればいいのです。それが責任の果たし方だと思います。

事は、金の問題ではありません。だいたい、「費用を返せ」なんて、国事を担う政治家にしては、ずいぶんケチな話じゃないですか。「人みなケチである」と夏彦翁は言うけれど、政治家はひと味違うというところを見せて欲しかったものです。
コラム・雑記 | comments (6) | trackbacks (0) admin

Comments

まつもと | 2008/06/21 12:38 PM
国会議員が救助の翌日に費用のことを話したというのは感心はしませんが、
費用は返します、と中村さんはと言われずとも言うべきだと僕は思います。
実際に返せる額であるかどうかはおいておいて
国に迷惑をかけた責任はとても重いものだと思います。
HARU | 2008/06/22 12:55 AM
>まつもとくん
まつもとくんらしいコメント、どうもありがとう。
強い主張、さすがだな、と思います。

日本とイラン両国と、関係した人々に迷惑をかけた責任は、僕も重大だと思います。事前に警告はなされていたのだし。

しかしだからこそ、問題は金ではないと思う。かかった費用を返すことも責任の取り方として、当然あり得る。けれど、救ってくれた国に対して、中村さんがこれからの長い人生で何を返していくのか。それをよく考えて実行すること、それが大切なのではないかと。

その意味でも、国会議員の発言は、返す返すも残念です。
ヒョウちゃん | 2008/06/22 01:12 PM
言い切ってしまうと、その国会議員のいう通りなのかもしれませんが、救出直後にいうべき問題ではないと思います。
だいたい、救出された中村さんは被害者なのだし、まったく中村さんのことを思いやっていない発言ですね。
人気取りとか目立ちたいだけなんじゃないですか。
tk-cafe | 2008/06/22 09:17 PM
そんな発言があったのですか?知りませんでした。
僕の記憶では事件当時はイランはイラク国境付近しか危険情報は出ていなかったと思います。だから普通に旅しててもおかしくない場所ではなかったのかと思っていました。イラクで3人が拘束された事件とは話が全然違うと思います。これから海外のどこかの国で拉致されて人質とかになった場合いつも批判されてしまうのか、と不安になります。
ところでその発言をした国会議員は何処の党の人ですかね?
HARU | 2008/06/22 10:05 PM
>ヒョウちゃん
そう。言い切ってしまうと、正論なんですよね。でもそれは、中村さん本人が、考えた末に出す答えかな、と思います。

少なくとも、救出直後に、責任ある立場に立つ人間がいうことではない。自分の考えを述べたのか、人気取りなのかはわかりませんが、残念ですよね。
HARU | 2008/06/22 10:25 PM
>tk-cafeさん
ケルマーン州は、イラン国内でも結構前から治安が良くない地域とされていますよね。とはいっても、tk-cafeさんの言うとおり、イラクでの3人の拘束事件とは質が違う。イランは、中東でも観光の盛んな国だし。

でも、結果として国に迷惑をかけたことは事実。旅をするときは、そうならないよう、情報収集を含めて、二重三重の準備をして旅をするべきなのでしょう。

旅人にとっては、考えさせられる問題ですね。

Trackbacks

Trackback URL : http://www.saftyblanket.com/travel/2008/sb.cgi/426