肥後の国、阿蘇外輪山の南にある上益城郡山都町。ここには偉大な橋が架かっている。堂々たるアーチ、美しい流線をなす石積み。ペリーが浦賀に来航した頃に完成した通潤橋は、その名の通り、大地に潤いを通す橋だ。
この地域には石橋が多い。台風の通り道で、大水に見舞われることが多かったため、橋は度々流されて人々を困らせた。それを解決するために考え出されたのが、橋脚のない石橋だった。
多くの石橋の中で、通潤橋は最大のもの。橋の上には3本の水路が走っていて、向こう側の白糸台地に水を運ぶ。おかげで、村人は思う存分に米を作ることができるようになった。
偉大な文化はふるさとにある。
厳しい自然を克服したいと願った人々の思いが、この橋を造りあげたのだ。

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